みなさんこんにちは。
鈴木さんと共に在宅中国貿易セミナーにて講師を勤めさせていただいたオバオタと申します。
この度の震災におきまして、被害にあわれた方、ご家族や友人知人を亡くされた方々に深くお見舞いを申し上げます。
本日は鈴木さんの貴重なブログをお借りして、4/3(日)に実際に自分が見てきた被災地の現状を伝えさせていただきます。
震災発生から、オークションの売上を全て義援金として寄付するなど、自分なりの支援活動を行っていました。
しかし、今すぐに助けて欲しい人が沢山いるのに、自分はなんて無力なんだろう・・・
そんな思いから、これは直接現地に行くしか無いと決め、放射能による風評被害で物資が全然届かないという
「南相馬」に物資を届けに行くことに決めました。
両親にも助けを借り、地元の方々の協力もあり、大型バンに乗り切らないほどの物資を調達することが出来、
4月3日の朝4時に父親と共に神奈川を出発。
道中は思ったよりもスムーズで、東北自動車道は多少道が悪いが走行には問題ありませんでした。
ただ、走っている車の5台に1台は自衛隊の車両という状況に、「非常事態」なんだという実感が湧いてきます。
心配していたガソリンもPAで「支援物資運搬中」の場合は緊急車両扱いで優先的に入れて頂けました。
そこで知り合った気仙沼へ支援活動に行くグループに「これ南相馬に持って行ってよ。まだスペースあるじゃん!」
と食料品のおすそ分けを頂いたりと、この時点で人の暖かさを感じました。
南相馬は原発から近いこともあり、避難所にいる方が約150人に対し、自宅退避をしている人は2万人以上という
他の被災地域とは全く違ったシチュエーションにあり、
個人的には避難所に行って現地の人に直接物資を渡したかったんですが、公平性を考えて物資の受付センターへ運びました。
南相馬市救援物資受け入れセンターの写真
2万人の生活を支える物資がこれだけしか無い?!
どれだけ緊迫した状況なのか、見るだけで分かります
(4月6日より個人での支援物資の受け入れは停止されています。)
無事に全ての物資を預け、今度は津波の被害にあったエリアへ足を運んでみました
思わず手を合わせて立ち尽くす
想像を絶する現実
あらゆるものが押し流され、かつてここに人が住んでいたとはとても思えない
大量のカラスが群がっており、なんとも不気味な風景です
さらに南へ行ってみると、国道沿いに大量の船が打ち上げられている
常識では考えられない光景がいたるところに
これだけの被害があるにも関わらず、南相馬市内はゴーストタウンと化していて
店もやっていなければ、外を歩いている人もいない
現地の方の声を聞きたくても、とてもそんな状況じゃないという感じでした
原発に近づけば近づくほど通行止めの看板があり、そこから迂回してもまた通行止めの繰り返し
そんなエリアではもちろん誰も歩いていないが、残されたガリガリに痩せ細った犬が何か食べ物を探して徘徊しています。
全ての食料を置いてきてしまい、何もあげられない
せめて一切れのパンでもあればと、やるせない気持ちで一杯でした
今回実際に被災地に行ってみて、震災に対して何も出来ない自分への苛立ちが解消されるかと思ってみたら、
余計にモヤモヤが増幅されてしまう結果になってしまいました
南相馬をはじめ、悲惨な生活をしている方が15万人以上もいます。
震災から1ヶ月近くが経ち、ようやく停滞していた物資が各地に届けられるようになってきています。
日々、状況が変わる中で「今自分に出来ること」をこれからも続けて行きます。
間違いなく日本の経済にも大きなダメージを与えたこの度の大震災からの復興は
私たち一人ひとりが背負っていかなければならない、大きな課題となりました。
たかだか被災地に一度行ったくらいで偉そうなことを言うつもりは全くありませんが、
ひとりでも多くの方に、この現実を直視し受け入れて行動を起こす「覚悟」を持っていただければと思います。
改めてこの場を提供していただいた鈴木さんに心から感謝いたいます。